聴覚障害早期教育公開研修会

2月21日(金)に聴覚障害早期教育公開研修会を開催しました。本研修会は医療、福祉、教育・保育等、聴覚に障害のある乳幼児の支援に関わる様々な職種の方々が一堂に会して行われるものです。平成15年に始まり、今回で第20回になります。聴覚障害及び本校の早期支援や教育活動について関係機関の方々にご理解いただくとともに、連携を深め、聴覚に障害のある乳幼児と保護者、ご家族への充実した支援につなげていくことを目的として開催しています。今回は、32名が参加されました。


本校校長から本校の概要について説明をしました。次に幼稚部主事から幼稚部及び乳幼児教育相談の概要について説明をしました。





本研修会は、早期教育に関わる研修会ですが、乳幼児教育相談(2歳児のグループ活動の参観、0歳児・1歳児の活動のビデオ公開)と幼稚部(3、4、5歳児の活動の参観)に加え、その後の子どもたちの成長の様子が見られるように小学部の授業も参観していただきました。

午後は、けやきルームの担当者から、「乳幼児期に育てたい力と取組の実際」というテーマで、けやきルームの支援で大切にしていることやそのねらい等について報告をしました。保護者が前向きに子育てに向かえるように支援していくこと、子どもが楽しいと思うことに付き合い、寄り添いながらやり取りをしていくことの大切さについて話をしました。
情報交換会では、就学を控えた幼児が、自分の補聴器や人工内耳について理解を深められるような取り組みや関わりにはどのようなものがあるかについて話し合いました。療育機関の実践や、本校幼稚部での取り組みを紹介し合う中で、子どもがよりよく理解していくためには毎日の積み重ねが大切であることを改めて確認できました。そして、子どもが毎日通ってくる保育所では、どのような関わりができるかについても話し合いました。1歳児や2歳児など低年齢のうちから、補聴器や人工内耳は「○○ちゃんの大事なもの」と身近な大人が折に触れて伝えていくことの大切さが共有されました。
実施後のアンケートでは、参加者から「保育園や学校、療育施設などの取り組みを聞くことができ参考になった。」「0歳〜小学部とライフステージごとの学びや関わり方を実際に見ることができて良かった。」「丁寧な関わりの一つひとつが勉強になった。」等の感想が挙げられました。地域連携の必要性や乳幼児教育相談の重要性について改めて実感できた研修会となりました。