ひらめき☆ときめきサイエンス

 12月6日(土)に東京大学駒場第2キャンパスにて、ひらめき☆ときめきサイエンス「インクルーシブラボで生物実験タイム!」が開催されました。

 このプログラムは、障害がある生徒が自分自身で手を動かして実験を行うことを目的としており、どのような工夫や支援があれば実験ができるか、教員や研究者、支援機器や医療の専門家などのスタッフが話し合いをして、参加者の意見を取り入れ、みんなで考えて実践しています。今年度は8月にも一般開催され、全国の障害がある中高生が抽選を経て10名参加しました。 東京大学先端科学技術研究センターの並木重宏准教授の、「多くの生徒にたくさん経験してほしい」というご厚意で本校の生徒のために別日程で開催していただき、中学部から5名、高等部普通科からは8名の生徒が参加しました。

 午前中はまず、障害・合理的配慮・世界で活躍する聴覚障害の研究者などについての講義を受けました。その後、グループに分かれて、レモンアクエリアスでボルタ電池をつくりました。どのような工夫をすれば発光ダイオードを光らせることができるのか、方法を工夫してみつける実験をしました。

 午後には、インクルーシブラボを見学し、様々な障害がある人が研究をしやすい環境について学びました。たとえば、「車椅子」は人によって使いやすい高さがまちまちであることなどの説明を受けました。その後、ボタンひとつで高さを変えられる車椅子や、車椅子を横付けしなくてもよい洗面台など、生徒が実際に装置を動かして使ったり、並木先生ご自身が電動車椅子で使用する様子を見せていただいたりしました。他に、聴覚障害者が考案した、物がとりやすくてお互いの顔が見える円卓なども紹介していただきました。また、配膳ロボットを応用したロボットを実際に動かして、シェルフ(棚)を運ぶ様子も見せていただきました。

 その他、ハエトリソウ(食虫植物)から電気信号を測る実験や、自分の腕の筋肉から出る電気信号を利用してドローンを操る実験なども大いに盛り上がりました。

 生徒にとって、理科の知識を深めることができ、大学の研究やインクルーシブについてなど様々なことに興味をもつ機会になる大変有意義な体験でした。