筑波大学附属聴覚特別支援学校「学校いじめ防止基本方針」
平成29年 5月 1日策定
令和 7年 1月10日改訂
附属聴覚特別支援学校長
1 いじめの防止等のための対策に関する基本的な方針
(基本理念)
いじめは、いじめを受けた児童生徒等の教育を受ける権利を著しく侵害し、その心身の健全な成長及び人格の形成に重大な影響を与えるのみならず、その生命又は身体に重大な危険を生じさせるおそれがあるものである。したがって、本校では、全ての児童生徒等がいじめを行わないことに加え、他の児童生徒等に対して行われるいじめを認識しながらこれを放置することがないように、いじめが心身に及ぼす影響その他のいじめの問題に関する児童生徒等の理解を深めることを旨として、いじめの防止等のための対策を行う。
(いじめの禁止)
児童生徒等は、いじめを行ってはならない。
(学校及び職員の責務)
いじめが行われず、全ての児童生徒等が安心して学習その他の活動に取り組むことができるように、保護者他関係者との連携を図りながら、学校全体でいじめの防止と早期発見に取り組むとともに、いじめが疑われる場合は、適切かつ迅速にこれに対処し、さらにその再発防止に努める。
2 いじめの防止等のための対策の基本となる事項
(1)基本施策
①学校におけるいじめの防止
ア 児童生徒等の豊かな情操と道徳心を培い、心の通う対人交流能力の素地を養うため、全ての教育活動を通じた道徳教育及び体験活動等の充実を図る。
イ 保護者並びに地域住民その他の関係者との連携を図りつつ、いじめ防止に資する児童生徒等の自主性を育むための支援を行う。
ウ いじめ防止の重要性に関する理解を深めるための啓発その他必要な措置(人権作文等)を行う。
②いじめの早期発見のための措置
ア いじめ調査等
いじめを早期に発見するため、在籍する児童生徒等に対する定期的な調査を原則次のとおり実施する。
(ア)児童生徒対象いじめアンケート調査 年2回(7月・12月)
(イ)学級担任等による児童生徒からの聞き取り調査 年2回(7月・12月)
(ウ)保護者対象いじめ調査(面談等) 年2回(7月・12月)
イ いじめ相談体制
児童生徒等及び保護者がいじめに係る相談を行うことができるよう次のとおり相談体制の整備を行う。
(ア)いじめ相談窓口(学級担任、主事主任及び養護教諭)の設置
(イ)スクールカウンセラー、学校あんしん推進相談窓口相談員の活用
③インターネットを通じて行われるいじめに対する対策
SNS等を通じて発信される情報の流通性、発信者の匿名性等の特性を踏まえて、インターネットを通じて行われるいじめを防止するとともに効果的に対処できるように、必要な啓発活動を行う。
④いじめ防止に係る教職員の研修
いじめ防止対策に関する教職員の資質能力の向上を図るため、各年度の開始時(4月)にいじめ防止に係る研修動画を視聴する。
⑤いじめ防止に資する活動の支援やいじめ防止の重要性理解の啓発
学校いじめ防止基本方針を本校ウエブサイトに掲載するとともに、児童生徒等と保護者ならびに関係機関等に対し、入学時及び各年度の開始時に、その内容を文書配付するとともに口頭で説明する。
(2)いじめ防止等に関する措置
①いじめに関する情報共有会議の設置
幼稚部から高等部専攻科の各学部学科において月に2回、所属教員をメンバーとするいじめに関する情報共有会議を行う。
②いじめの防止等の対策のための組織「児童生徒等指導会議」の設置
いじめの防止等を実効的に行うため、次の機能を担う「児童生徒等指導会議」を設置する。
<構成員>
校長、副校長、主幹教諭、各学部主事主任、特別支援教育コーディネーター、養護教諭、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー、附属学校教育局指導教員、その他校長が指名した教職員
<活 動>
ア いじめの早期発見に関すること(アンケート調査、面談等)。
イ いじめ防止に関すること。
ウ いじめ発生時の対応に関すること。
エ いじめが心身に及ぼす影響その他のいじめの問題に関する児童生徒等の理解を深めること。
<開 催>
いじめ発生時は緊急開催とする。通常時は、いじめに関する情報共有会議の内容を踏まえ、必要に応じて開催とする。
③「児童生徒等指導会議」を中心としたいじめに対する措置
アいじめに係る相談を受けた場合は、すみやかに事実の有無の確認を行う。
イいじめの事実が確認された場合は、いじめをやめさせ、その再発を防止するため、いじめを受けた児童生徒等及び保護者に対する支援といじめを行った児童生徒等への指導とその保護者への助言を継続的に行う。
ウいじめを受けた児童生徒等が安心して教育を受けられるための必要があると認められるときは、保護者と連携を図りながら、学習及び生活に関する必要な措置を講ずる。
エいじめの関係者間における争いを生じさせないよう、いじめの事案に係る情報を関係保護者と共有するための必要な措置を講ずる。
オ犯罪行為として取り扱われるべきいじめについては、附属学校教育局及び所轄警察署等と連携して対処する。
(3)重大事案への対処
生命・心身又は財産に重大な被害が生じた疑いや、相当の期間学校を欠席することを余儀なくされている疑いがある場合は、重大事態が発生したものとして次の対処を行う。
①重大事態が発生した旨を、附属学校教育局に速やかに報告する。
②附属学校教育局と協議の上、当該事態に対処する組織を設置する。
③上記組織を中心として、事実関係を明確にするための調査を実施する。
④上記調査結果については、いじめを受けた児童生徒等及び保護者に対し、事実関係その他の必要な情報を適切に提供する。
(4)学校評価における留意事項
いじめを隠蔽せずいじめの実態把握及びいじめに対する措置を適切に行うため、次の2点を学校評価の項目に加え、適正に本校の取組を評価し、改善に生かす。
①いじめの早期発見に関する取組に関すること。
②いじめの再発を防止するための取組に関すること。
(参考)
【いじめの定義】
いじめ防止対策推進法(平成25年法律第71号)
(定義)
第2条 この法律において「いじめ」とは、児童等に対して、当該児童等が在籍する学校に在籍している等当該児童等と一定の人的関係にある他の児童等が行う心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものを含む)であって、当該行為の対象となった児童等が心身の苦痛を感じているものをいう。
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