聴覚障害をもつ歯科技工士のよりよい理解のために 

聴覚障害をもつ歯科技工士のよりよい理解のために

1.はじめに

聴覚障害者は、外見からは障害をもっているように見えず、一般の人に正しく理解されにくいという面があります。
聞こえに障害のない人は、生活や仕事に関する情報の多くを視覚によって認識する文字情報と、聴覚によって認識する音声情報から手に入れています。したがって聴覚障害は単に聞こえない、あるいは聞き取りにくいということだけでなく、情報の受け入れ口が狭まっていることでもあるのです。

具体的に、聴覚障害者が歯科技工士として働く場合、個人差はありますが作業上の音が聞こえにくい、話し言葉が聞こえにくいなどの問題点が考えられます。
また、情報の不足や偏りは、コミュニケーションが円滑にいかないだけにとどまらず、時に対人関係に消極的になるといった心理的な問題を引き起こす場合もあります。

ここでは、本校卒業生が歯科技工の職場で働く上で一緒に働く皆さんに知っていただきたいことをまとめました。
彼らが周囲の方々から正しい理解を得て、社会の一員として楽しく働くことのできる職場環境となるための一助になればと願っています。

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