喜 び の 辞

秋空の下、欅の木に見守られる中で、私たちの筑波大学附属聾学校は創立125周年を迎えました。

21世紀を目前に125周年を迎えることができたことを、うれしく思います。

本校は明治8年に『楽善会』という名で組織され、現在の筑波大学附属聾学校となるまでさまざまな校名を経て、明治・大正・昭和・平成という激動の時代に輝かしい歴史を重ねてきました。

時代と共に聾教育も変わりましたが、このような変化は聾教育に携わった人々や聾者の熱心な取り組みによるのではないでしょうか?

又、聾教育の他にも、例えば車の免許を聾者が取れるようになったことなど聾者の社会的な権利が認められたおかげで私たちは聾者として社会の中で他の人々と変わりなく、対等に生きられるのです。

つまり、私達の現在があるのは、多くの先輩の方々が一生懸命に頑張って下さったからです。

そのような人たちの先頭に立って活躍された本校の卒業生がたくさんおられました。そのような方々の中には、今も社会で活躍されている方々が多くいらっしゃいます。

私たちは、聾者の地位の向上と聾者の文化の発展のために活躍された多くの方々を生み出した本校の在校生であることを、誇りに思います。

125周年は大きな節目ですが私達にとっては新たなる出発点です。

21世紀の附属校を、どのようにしていっそうすばらしい学校にしていくかは、私たちの努力にかかっています。

寄宿舎の改修が終わり、今年から私達の校舎の改修が行われます。新しい建物とともに本校を発展させていこうではありませんか。

最後になりましたが、在校生一同を代表しまして、創立125周年という記念すべきときを迎えることができた本校に感謝して、喜びの辞といたします。

平成12年10月7日
筑波大学附属聾学校
高等部普通科生徒会会長
狩野桂子


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