平成22年度 卒業証書修了証書授与式・修了式

平成23年3月23日(水)、第33回の卒業式が行われました。小学部・中学部・高等部(普通科・専攻科)あわせて65名の児童生徒が宮本信也校長から卒業証書・修了証書を授与されました。卒業式が終わった後に,修了式が行われました。


卒業式・学校長の式辞

関東以外は雪が吹き荒れた冬も終わり、暖かい春が来て、卒業のときとなりました、と卒業式の式辞を始める予定でした。しかし、始めに一言、このたびの地震について触れなくてはいけません。3月11日、東北地方の太平洋側を中心として大きな地震が起こりました。この地震で被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げます。

この地震で、みなさんの卒業式も3月15日から今日の23日に変更となりました。それでも、地震の影響がまだ残っている中、こうして今日、みなさんと一緒に平成22年度の卒業式を迎えられたことを大変うれしく思います。小学部卒業生11名、中学部卒業生18名、高等部普通科卒業生26名、専攻科修了生10名のみなさん、卒業・修了おめでとうございます。

また、卒業生・修了生のご家族の皆様方、本日は本当におめでとうございます。お子さんたちの成長した姿と晴れがましい様子に、これまでの道筋を思い出され、感慨もひとしおのことと推察いたします。本校教職員一同、お子さん方の卒業・修了を心よりお祝い申し上げます。さらに、これまでの間、本校の教育や運営にお力添えをいただきましたことに改めて感謝申し上げます。

小学部、中学部、高等部をそれぞれ卒業し、4月からさらにこの学校で勉学を進めていくみなさん、みなさんはそれぞれの課程を終了し、次の課程もこの学校で学ぶことになります。同じ学校の中ではありますが、校舎もかわり、新しい先生方や先輩たちと出会うことになります。その日を楽しみに、4月の入学式までの日を有意義に過ごしてください。

4月から社会人としての道や、新たな場での勉学の道へと向かうみなさん、みなさんにとって今日は本校からの巣立ちの日です。これからみなさんが向かうのは、今までの本校での生活とは全く異なる環境でしょう。期待とともに少しの不安があるかもしれません。でも、みなさんには、本校で学び身につけた力があり、友だちや先生方とのつながりがあり、そしていつもあなた方を見守ってくださるご家族の方がいます。恐れず、進んでいってください。

さて、すべての卒業生、修了生のみなさん、4月からみなさんはそれぞれの場で新しい生活を始めることになります。新しい生活に向かう皆さんに是非伝えたいことがあります。進学する人は、進学先で勉強しなければならないのではありません。その学校で勉強できるということです。就職する人は、その職場で仕事をさせられるのではありません。その職場・会社で働くことができるということです。やらされている、させられているという気持ちは、人のやる気を次第に失わせていきます。社会に出る人は、そこで仕事をしてよいと認められた人です。進学する人は、進学先で勉強してよいと認められた人です。あなた方は、やればできる、と認められた人たちなのです。ただし、やればできる、ということは、やらなければできない、ということでもあります。あなた方が進む進学先や職場の人たちも、あなた方が自分から進んで、何事にも前向きに、積極的に取り組んでいくことを期待しています。このことを忘れずに、どうかがんばってください。

平成22年度も、多くの方々からご指導・ご支援をいただき、本校も1年間の活動を行ってくることができました。筑波大学附属聴覚特別支援学校は、わが国で1校だけの国立の聾学校として、日本の聴覚障害教育に貢献することを期待されている学校です。私ども教職員は、このことを強く意識し、昨今の聴覚障害教育の情勢を踏まえ、変革を忘れず、聴覚障害教育の実践と研究を発展させていきたいと考えております。

最後になりましたが、本日は、大学の代表として、附属学校教育局 石隈利紀次長にご列席をいただきました。石隈先生、誠にありがとうございます。さらに、ご列席賜りましたご来賓の皆様方に厚くお礼申し上げます。これからも本校の教育にご支援をいただきますとともに、在校生、卒業生へ温かいご指導を賜りますようお願い申し上げます。卒業生、修了生のみなさん、あなた方の新しい旅立ちを祝して、校長としての式辞とさせていただきます。

平成23年3月23日

筑波大学附属聴覚特別支援学校長 宮本 信也



修了式・学校長の式辞

みなさん、今日はみなさんの修了式です。今日の修了式は、小学部・中学部・高等部の卒業式と幼稚部の修了式と同じ日になりました。いつもとずいぶん違いますね。これは、3月11日に起こった大きな地震で、卒業式と幼稚部の修了式の日が今日に延びたためです。

11日の地震、とても大きく揺れました。きっと、みなさんは、あんなに大きな地震にあったのは初めてのことと思います。その後も、今でもときどき小さな地震が繰り返されています。

地震の後は、電気や水道やガスが止まってしまうことがよくあります。電気がないと、夜は暗いですし、寒いときの暖房もつけられなかったり、電子レンジなど料理をする道具も使えなくなったりします。水が出なければ、のどが渇いてもがまんしなければいけませんし、料理もできないですし、お風呂やトイレも不便になります。ガスが出なければ、料理をしたり、お風呂にお湯を入れるのができなくなったりします。このように、街の中での私たちの毎日の生活に欠かせない電気、水、ガスなどを家や学校に運んでくれる仕組みをライフラインと言います。ライフというのは、生活という意味の英語です。ラインは線ということですが、電気は電線、水は水道管、ガスはガス管を通して配られますから、ちょうど線のようになっているという意味でラインという英語が使われています。

私たちは、ふだん生活しているときには、こうしたライフラインを意識することはほとんどありません。暗ければスイッチを入れると家の明かりが点くのを当たり前だと思っていますし、水を飲みたければ水道の栓をひねると水が出るのを不思議とも思っていません。

実は、私たちにとってなくてはならないというものほど、ふだん、自分でそのことに気がつかないことが多いのです。今、話したライフラインがそうですし、自分の家族や大事な友だちもそうでしょう。さらには、自由もそうです。自分が思ったことを何でも相手に語ることができる自由、行きたいときに行きたいところに行ける自由など、日本で生活しているとこうしたことで特別に不自由を感じることはないでしょう。でも、国によっては、自由に思ったことを言えないところもあるのです。

こうした大切なものは、なくして初めてその大切さが分かることがあります。みなさんの今の一日一日が、そうした大切さにあふれているのです。今日は、みなさんの修了式です。修了とは、1年間の勉強をきちんとやったと認められたときに使われることばです。今日が、「終業式」ではなく「修了式」となっているのは、ここにいるみなさん、全員が、1年間の勉強をちゃんとやりました、と、学校が認めたことを意味します。この1年間は、みなさんが過ごした、それこそ大切な一日一日の積み重ねです。

4月から、また新しい一日の積み重ねが始まります。春休み、体調に気をつけて、新学期には、また、元気な顔を見せてください。これで、修了式の式辞を終わります。

平成23年3月23日

筑波大学附属聴覚特別支援学校長 宮本 信也

2011/03/24〜 アクセスカウンタ


2011年のトピックスのトップページへ

トピックス全体のトップページへ

学校のトップページにもどる