卒業生の活躍|筑波大学附属聴覚特別支援学校 歯科技工科 

35期卒 栁本佑さんが内閣総理大臣表彰を受けました

平成28年5月20日、歯科技工科卒業生の栁本佑(やなぎもと たすく)さんが、首相官邸にて安倍晋三総理大臣より内閣総理大臣表彰を授与されました。

栁本さんは3月23日から26日までの4日間、フランス・ボルドーで開催された「第9回 国際アビリンピック(9th International Abilympics、主催:Abilympics France)」の歯科技工競技において、日本代表として出場し、金メダルを獲得しました。(他に、フランス2名、ロシア1名、韓国1名の選手が出場)   アビリンピック国際大会で卒業生が金賞受賞!

日本選手では栁本さんと義肢製作で香川貴宏さんが金メダルを獲得されましたが、このたびその栄誉を称え、お2人に内閣総理大臣表彰が授与されました。

栁本さんは表彰後、安倍総理大臣に「本日はこのような素晴らしい賞を頂き、心よりお礼申し上げます。今回、金メダルを獲得することができたのは、今まで私を育ててくれた両親・家族の支え、そして歯科技工士の道に導いてくださった筑波大学附属聾学校の先生方、そして支援してくださったすべての皆様のおかげです。今後もこれを励みに、技術向上してまいります。本日はまことにありがとうございます。」と述べました。
安倍総理大臣からは、「お二人とも、金メダル受賞、本当におめでとうございます。長年の技術の研さんの成果が世界で認められ、私も日本人の一人として本当に誇りに思います。 一億総活躍社会は、男性も女性も若者も高齢者も、そして障害のある人たちも、自分の夢に向かって進んでいくことができる社会であり、2人の技術が認められたことは多くの人に勇気を与えてくれました。 日本は「ものづくりの国」として『匠の技』を持つ人々を尊敬し、そうした匠の技術が日本の発展を支えてきたのだろうと思います。  皆さんも今回の受賞を契機として、更に磨きをかけて、頑張っていかれますことを期待をしています。本当におめでとうございました。」とお祝いと激励の言葉を頂きました。

国際アビリンピックでの金メダルに続き、今回の表彰が、歯科技工科学生をはじめ、同窓生や多くの歯科技工士の励みとなることでしょう。
歯科技工科一同、心よりお祝い申し上げます。

 栁本 佑 さん(35期生)

2010.3  筑波大学附属聴覚特別支援学校歯科技工科卒業
鶴見大学歯学部歯科技工研修科に進み、基礎課程、上級課程を修了
2012.4より歯科技工所 有限会社 ケイ・ワークス勤務
2013年 第34回アビリンピック千葉大会 歯科技工競技 金賞
2016年 第9回国際アビリンピック・フランス大会 歯科技工競技 金賞


国際アビリンピック 歯科技工 競技課題

コバルトクロムのメタルフレームを使用した上顎小臼歯のセラミッククラウン1本
上顎大臼歯ワックスアップ1本
競技時間:1日目 3時間半、2日目 2時間半
セラミッククラウンの審査では、焼成後のオペークの状態や、作業の状態、安全衛生に関する内容も評価された。

栁本氏インタビュー 国際アビリンピックに出場して

フランス大会出場では、多くの知人、友人、関係者に応援をしていただき、日本を出発する前からメダルを取らなければいけないと思っていました。大会に合わせた勉強という意味では仕事をしている関係から十分にはできませんでしたが、日々の臨床がすなわち練習となったと思います。最後はいつものようにやるしかないと思って競技に臨みました。結果としてなんとか賞をいただくことができ、喜びよりも安心の気持ちの方が大きかったです。

フランスの主催者から当日まで課題がはっきりと示されなかったのには戸惑いがありました。当初はメタルボンドのワックスアップ2本だったのですが、それが当日になってメタルボンド1本とワックスアップ1本になりました。また、使用する陶材が全く使用経験のないものだったことにも少し困惑しましたが、作業自体は仕事に比べると難しいものではなかったので、これといって苦労はなかったです。

私にとって歯科技工とは

耳が聞こえないというハンディがあります。健常者に比べてできる仕事が限られています。そうした中、小さい頃から手先が器用だったので小さな物を作るのが好きでした。歯科技工は私に向いている仕事だと思っていましたが、今回の受賞で自信にもなりました。